栄養

薄毛とハゲの予防と対策|栄養と食べ物

医学的には食べ物と薄毛に直接的な関係はありません。「◯◯を食べるとハゲる」という、特定の食材が原因で薄毛になことは医学的にありません。一方で、食生活の乱れが薄毛の間接的な原因になる可能性は十分に考えられます。
食生活の改善は薄毛の進行・予防の抑制です。

髪の主成分は約70%を占めるケラチンというタンパク質です。数字を見るとケラチンが髪にとっていかに重要であるかわかると思います。しかし、このケラチンを合成するアミノ酸の中には、必須アミノ酸と言って生命維持のために必ず必要でありながらも体内で作ることのできない必須アミノ酸が含まれます。システイン(シスチン)、グルタミン酸、ロイシンを筆頭に、アルギニン、セリン、アスパラギン酸、ヒドロキシプロリン、ヒスチジン、スレオニン、メチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、アラニン、バリン、チロシン、グリシン、プロリン、とこれだけのアミノ酸が合成し、ケラチンを作っているのです。それではケラチンが不足するとどうなるのでしょうか。ケラチンは髪の主成分ですから、当然ながら髪に異常が現れやすくなります。
ケラチンが不足すると髪はツヤを失います。細くなったり弱ったりもするでしょう。髪の成長が遅くなるのもケラチンが不足していると起こり得ます。
髪の主成分、つまり材料がないわけですから、材料がないものから髪を作れるわけがないのです。そうすると髪の毛が作りだされる速度は遅くなったり、作られなくなったりします。そうすると、弱ったり細くなったりするだけでなく、薄毛という頭髪トラブルにまで発展するのです。メチオニンを取り込んで、システイン(シスチン)を合成するためには、大豆製品、小麦粉(全粒粉)、牛乳、たまご、肉、魚、レバーといった主にたんぱく質が必要です。

システイン(シスチン)とメチオニンはあらゆる食材に含まれます。WHOによるとシステイン(シスチン)とメチオニンの1日の摂取推奨の量は体重1kgあたり15mgとされています。体重60kgの方でしたら900mgですが、これはバランスの良い普通の食事をしていれば充分に摂取できる量です。
しかし、厳しい食事制限を課すような過度なダイエットをされている方は、推奨量を摂れてない可能性もあります。

過度なダイエットをする方が毛髪のトラブルを訴えることがあるのは、このシステイン(シスチン)とメチオニンが不足しているから、と考えることもできます(過度なダイエットをする方はアミノ酸だけでなく、全体的な栄養素が不足しています)
また、グルタミン酸は、いわゆる「旨味」成分としても有名です。出汁として使われている昆布や椎茸、魚介類に含まれ、出汁として使用するのももちろんよいですが、昆布や椎茸そのものを食べるのもよいでしょう。
他にも、トマトや緑茶、ゴマやチーズにも含まれています。普段の食事でも簡単に摂ることができますね。
ロイシンもさまざまな食材に含まれてますが、ロイシンは過剰に摂取すると免疫が落ちることもありますから、とにかく摂ればいい、というものではありません。特に、牛肉・アジや鮭、乳製品、レバーなどはバランスよく摂り、過剰でも不足でもない程度にするのがよいでしょう。
これらのアミノ酸は、特別な意識をしなくても日々の食事で摂ることができるようなものばかりです。とはいえ、加工食品、インスタント食品やファーストフードなどに頼っていると、やはり必須アミノ酸は不足しがちになります。
しかしそもそもケラチンは、経口から摂取されたたんぱく質が体内で分解され、そして体内でケラチンとして生成されます。経口から摂取することは大切と先ほど述べましたが、体内で分解されケラチンに生成させることができなければ、髪の主成分には変身してくれません。

そこで必要なビタミンとミネラルが「ビタミンB」と「亜鉛」です。
ビタミンBは、たんぱく質を分解してアミノ酸にするために必要です。ビタミンBはカツオやマグロや鮭といった魚類、青魚と呼ばれるサンマなどに含まれます。他にも、牛のレバーやバナナにも含まれます。特にビタミンB6が不足すると、せっかく摂取したたんぱく質もアミノ酸に分解されません。
たんぱく質がアミノ酸に分解されると、次に18種類のアミノ酸が合成してケラチンになるわけですが、ここで必要な成分が亜鉛です。つまり、ケラチンの素となるアミノ酸を摂取していても、ビタミンB6や亜鉛が不足しているとケラチンに変身しないわけです。亜鉛を多く含む食材で有名なのが牡蠣です。他に、あわびや、スルメ、豚のレバーや高野豆腐、アーモンドや落花生に含まれています。牡蠣なら5つほどで必要な亜鉛を摂取することができますが、牡蠣を毎日食べるのも無理があります。

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